スペインのセビージャで頭角を現し、かの名将アーセン・ベンゲル監督の目にとまり、アーセナルに移籍。アンリやベルカンプの後継者候補としてプレミアでも幾多の活躍を魅せた。その後、今シーズンはこれまた世界的名将であるファビオ・カペッロ監督が率いるレアル・マドリードへ移籍。晴れてスペインのトップチームに凱旋帰国を果たしたのである。
レジェスはアーセナル移籍で一気に著名になったため、中堅選手だと思われがちだが、実際はまだ23歳になったばかりと若く、伸び盛りの選手である。身長は175cmと並だが、体のバランスが美しく上背もあるために、まるで185cm程度はある大型選手の様に見える。これは単なる目の錯覚ではなくて、オーラのある選手は大きくも小さくも見せることができるものだ(例えばシェフチェンコ)。レジェスはまさに彼の醸し出す雰囲気や魅力によって大きく見えるのだろう。それだけのオーラを持っている。
そして、一番の武器であるスピードとキレのあるドリブルをこのオーラを放ち相手を圧倒しながら突っかけていく。レジェスは単純にスピードもあるのだが、ボールやゲームのリズムを止めることなく水の様に流れるプレーをすることができるので、一層そのスピードが際立つ。世界で最も流動的でスピーディーなパスサッカーを見せるアーセナルの一員として、アンリやピレスの動きについていっただけのことはある。素早い判断力とクリエイティビティが求められるこのローテーションサッカーを見事に体現していた。
また、レジェスのもう一つの魅力は、そのシュートのキレ味だ。シュートの振りは非常にコンパクトなのだが、ミートセンスに優れるため、驚く程伸びのあるボールを正確に蹴ることができる。そのため、ゴール隅に吸い込まれて行くミラクルシュートが多い。下記のサッカー動画でそのコンパクトながら勢いのある独特のシュートを見て欲しい。彼が並の選手でないことがすぐにわかるだろう。
その上、レジェスは切り返しや又抜きといった相手の裏を突くフェイントや、小さなスペースを見つけてボールをそこに押し出して相手をぶっちぎるプレーも得意だ。比較的守備のゆるいスペインリーグだけではなく、ここ数年で激しいイングランドディフェンスの中でもそのテクニックを発揮できる様になった。スペインに戻った今期は一層の突破が期待できるだろう。
尚、世界のサッカー界を代表するイケメンであり、ラテン系のその瞳は多くのファンを虜にしている。
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