日本代表のFIFAワールドカップ(以下W杯)3大会連続出場に貢献。FIFA100選。アジア年間最優秀選手賞2回。イタリア政府よりイタリア共和国功労勲章(カヴァリエーレ)受章。U-17世界選手権(現在のU-17W杯)
、ワールドユース(現在のU-20W杯)、U-23オリンピック、コンフェデレーションズカップ、W杯、以上のナショナルチーム主要世界大会すべてでゴールをあげた唯一のアジア選手である。
視野の広さ、抜群のスタミナと強靭な精神力を持つ。外国人選手を相手に強靭なフィジカルと絶妙なタイミングによるタックルで相手を弾き飛ばしボールを奪うのも得意とした。
意識が高く、戦術理解、状況分析と修正、コーチング、スペースメイキングなど、目に見えない「考える」プレーのクオリティが高いとされた。90分を通して集中を途切れさせることなく、豊富な運動量でチームを牽引しながら攻撃を組み立てる。自分の考えを明示する中田は試合中に大声で要求や指示を出した。
ボディコンタクトの巧さや優れたボディバランスで巧みにボールをキープする。パルマ時代の同僚アドリアーノは、中田の優れた点について「鋭く正確なパスと、相手DFを撹乱する斜め方向のダッシュだ」とコメントしている。中田自身は「子供の頃、もっとドリブルを練習しておけばよかった」と語っている。しかし、ペルージャ時代のハイライトとして、単独でドリブルで縦に突破するというものがあり、それはトリッキーなフェイントで抜くというより、ここが空くであろうというコースを瞬時に判断して抜いていく、また後ろからのチャージを予測してチャージを自分の背中に意図的に当たらせ、より前へ出る、スピードの緩急で抜くという極めてシンプルかつ頭脳的なスタイルが挙げられていた。
得点力もあり、厳しい守備が特徴のセリエAで通算30ゴールをあげている。そのためセカンドトップに限りなく近い位置でプレーすることもあった。
イタリア語、英語が堪能で、スペイン語、ポルトガル語、フランス語も簡単な会話ができるという。高校生のころからセリエAへの移籍を考えてイタリア語の勉強を始め、イタリアへ渡って2か月後には通訳なしで会話できるようになっていた。さらにボルトンへの移籍会見では、50分間通訳を通さず英語で応対。イタリアにいるころから英語の家庭教師についており、英語のインタビューには英語で応じていた。映画『GOAL!』の主演男優とはスペイン語で話している映像も放映され、本田圭佑と行われた対談ではロシア語を披露し本田を驚かせた。
|