中盤すべてのポジションとセカンドトップ、ウイングをこなせるユーティリティープレーヤー 。Oxygen Tank(酸素タンク)と称される豊富な運動量が持ち味。
試合終盤まで走り続けることのできる豊富な運動量とスピードが最大の武器。特に運動量に関しては評価が高く、リオ・ファーディナンドやパトリス・エヴラからも評価されている。
左右両足を使える柔軟性、抜群のボディバランスと確固たる基礎技術、巧みなポジショニング、飛び出しの技術、スピードある鋭いドリブル突破も持ち合わせている。また、走力を生かした激しいプレスや対人ボール奪取力にも長けていて、スペースを消すのもパスをカットするのも非常に巧い。最近では決定力もついてきており、ダイナモ的存在としてチームを活性化できるチームに必要不可欠なオールマイティプレイヤーである。
キャリアを通しての得点数は決して多くないが、非常に重要なビッグマッチで多くのゴールを挙げてきた。PSV時代には、マンチェスター・ユナイテッドへの移籍の道を切り開いた、2005年UEFAチャンピオンズリーグ準決勝のACミラン戦のゴールや同年のオランダリーグ優勝決定試合での貴重なゴールがある。
マンチェスター・ユナイテッド移籍後は、初年度にアーセナル戦でゴールを奪い名を挙げた。2007-08シーズンには難攻不落のスタンフォード・ブリッジでの首位チェルシーとの対戦でゴールを奪いマン・オブ・ザ・マッチに選出された。
2008-09シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグの準決勝アーセナル戦で先制ゴールを奪いチームを決勝へと導いた。2009-10シーズンはまたもやアーセナル相手にゴールを奪い、エミレーツ・スタジアムでのリーグ戦でマンチェスター・ユナイテッドに初の勝利をもたらすと、この年のUEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦ではACミランからゴールを奪いチームをベスト8に導いた。更にこの年にはリヴァプールとのナショナルダービーで決勝点となるダイビングヘッドを決めリオ・ファーディナンドから「怪物のようだ」とも評された。
2010-11シーズンはアーセナルとの首位決戦で決勝点を奪い、この試合を機にチームはアーセナルを抜き首位に浮上。UEFAチャンピオンズリーグの準々決勝チェルシーとのセカンドレグでも決勝点を奪い、チームを決勝に導いた。同年、本拠地オールド・トラッフォードに前年の王者で2位のチェルシーを迎えた天王山では、チチャリートへの先制アシストなどの攻守にわたる貢献で最大のライバルを下し、2010-11シーズンのプレミアリーグを制覇。これによりリヴァプールの18度の優勝回数を抜いて、マンチェスター・ユナイテッドにイングランドフットボール史上最も成功したクラブという称号をもたらしたメンバーの1人となった。
監督のアレックス・ファーガソンは「ビッグマッチで本当によくゴールを決める」とその勝負強さを称賛し、チームメイトのマイケル・キャリックは朴智星について「ビッグマッチの専門家」と表現している。またリオ・ファーディナンドは「彼はビッグゲームとなるとゴールを挙げるんだ。監督はここぞという試合で彼を何度も起用しているけど、いつもその期待に応えている」と称賛している。
また最大のライバルであるアーセナルのヴェンゲル監督は「パク・チソンはフレドリック・ユングベリのような選手だが、ゴールも決めることができる」と評している。
ロンドンでの試合でのゴールの決定率は非常に高く、ロンドンキラーとしても有名である。
ファーガソンは「朴はビッグマッチを戦う上で必要な規律や賢さ、サッカーの知識を持ちあわせており、冷静さを欠くことがない」とそのプロ意識の高さを評価し、特にビッグマッチにおいては信頼を寄せている。
|