世界屈指のFKの名手と謳われる。そのキックは「7色のFK」と呼ばれるほどバリエーションが豊富で、世界中のフリーキッカーのお手本にもなっている。ほとんどボールを回転させない彼の無回転フリーキックは不規則な軌道が非常に読み辛く、レンジを問わず高い精度を発揮する。また無回転ボールの他にも、横回転や、さらには純縦回転をかけてFKを蹴る場面も多く、バリエーションにおいては、現在彼に並ぶキッカーはいないと言える。その練習方法は素人が真似をすると怪我をすると本人が言っている。最近ではロベルト・カルロスの異名「悪魔の左足」に擬えて「魔法の右足」と呼ばれることもある。同じくフリーキックの名手として知られるアンドレア・ピルロが彼のフリーキックの蹴り方を見習ったことでも知られる。 魔法の右足の印象と反するが、手は左利きである。
特に2004-2005シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ・ノックアウトステージ1回戦のSVヴェルダー・ブレーメン戦や2005-2006シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ・ノックアウトステージ1回戦の対PSV戦で見せたFKは正に魔法だと言われている。どちらも無回転で前者の場合は揺れが本当に激しく、後者の場合は急激な落下にブラジル代表GKエウレリョ・ゴメスが追いつけず体で当てようとしても入ってしまった。
2006 FIFAワールドカップの日本戦では無回転ボールのミドルシュートを決めた。この時日本のGKだった川口能活は「一瞬、ボールが消えた。自分の今の技術では止めることが出来ない」と語った。
2008-2009シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント一回戦のFCバルセロナ相手の1stlegのオリンピック・リヨンホームの試合では、試合開始直後の左サイドからのフリーキックを強烈なドライブ回転をかけ、ゴールの右サイドネットに沈めた。その試合を観戦していた者を驚かせる、凄まじいフリーキックであった。試合後、ゴールキーパーのビクトール・バルデスは目測を誤ったのでは、という質問に対し、バルセロナの監督ジョゼップ・グアルディオラは「たとえゴールラインにキーパーが7人いたとしてもゴールしていただろう」とジュニーニョのフリーキックを賞賛した。
FKばかりが注目される感があるが、パスセンスも非凡。さらに戦術理解度の高さを生かして中盤でさまざまな役割を担うことが出来るユーティリティー性も持ち合わせる。決して派手ではないが、プレーの一つ一つが非常に安定している。 ただ、スタミナがそこまで高いわけではないため、運動量が少なく、展開次第では存在が埋没することもしばしばある。
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