ウェールズのカーディフ出身のサッカー選手。プロとしてデビューをしてから一貫してマンチェスター・ユナイテッドに所属している。ポジションはMFで、1990年代から左ウイングのポジションでプレイしているが、近年はプレイメイカーの役割を担うことが多くなっている。
イングランドのサッカー史上で最もタイトルを獲得している選手であり、トップリーグで12回の優勝を経験している。初めてPFA年間最優秀若手選手賞を2度受賞した選手であり、プレミアリーグ創設以後現在まで全てのシーズンでゴールを記録している唯一の選手である。2007年には最多得票でPFAの1997年から2007年までのベストイレブンに選出されており、2003年にはプレミアリーグ10周年記念のベストイレブンにも選出されている。ギグスはマンチェスター・ユナイテッドの12回のプレミアリーグ、3回のリーグカップ優勝の全てを経験している唯一の選手であり、2008年5月21日に行われたチャンピオンズリーグ決勝に出場し、サー・ボビー・チャールトンの持つクラブの歴代最多出場記録(758試合)を更新した。
2007年6月2日に引退するまでウェールズ代表としても活躍し、その当時最年少で代表デビューを飾った選手であった。フットボールリーグの歴代の名選手100人(Football
League 100 Legends)に選ばれており、2007年にはOBEを受勲し、2005年にはイングランドのサッカーの殿堂入りをしている。
デイヴィッド・ベッカムはギグスがイングランド北西部・ワースリーに住んでいた頃からの付き合いがある親友。
14歳でマンチェスター・ユナイテッドのユースの入団試験を受けたが、その様子を目にしたアレックス・ファーガソンは自身の著書『マネージング・マイ・ライフ』の中で「彼を目にして、監督になって以来流してきた汗と欲求不満と惨めさがすべて吹き飛んだ。めったに得ることができないかけがえのない瞬間だった。川も山もすべてさらった後に、突然金塊を前にしていることに気づいた金掘りだって、その日ギグスを目にした私ほど幸せではなかったにちがいない。 …(中略)… いま振り返っても、私の13年間のオールド・トラフォードでの日々に対してユナイテッドが支払った給料は、ライアンを確保したという一点のみで正当化されると確信している」と最大限の賛辞を贈っている。
イングランド代表の左サイドの人材難から、彼の才能に敬意を表し、もしイングランド代表なら…と考えるイングランド人は非常に多く、メディアでもしばしば話題にのぼる。これについてギグスは「何度過去にさかのぼっても、ウェールズ代表を選ぶだろう」と答えている。
現役引退後は「指導者としてウェールズ代表に携わり、メジャーな大会へと導きたい」と語っている。
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