「イタリアの至宝」、「偉大なるポニーテール」と称され、現役を退いた今も世界中に多くのファンをもつ。ファンタジスタの象徴的な存在として知られ、華麗なプレースタイルはアレッサンドロ・デル・ピエロやフランチェスコ・トッティらが、その系譜となる。今ほど衛星放送(CS・BS)が普及していなかった頃からすでに彼の名は日本などでも知られていた。また、弟のエディ・バッジョもサッカー選手である。
1993年欧州年間最優秀選手、FIFA最優秀選手。03-04シーズンで現役引退。セリエA通算205ゴールは歴代5位。キャリア318ゴールはイタリア人3である。使用スパイクはデビューから引退までディアドラ。
ポジションはセカンドトップまたはトップ下。重心の低いドリブルはスピードとテクニックを兼ね備え、1対1では得意の間合いになるとDFをさらりとかわしていく。ボールを無理にこねる癖もなく、球離れの悪さはない。シュートは隅をつく技巧的なキックを持ち味とし、GKの手の届かないポイントを落ち着いて狙うのが特徴である。ボレーキックなどボールに合わせる場合も、強さよりも正確なミートで蹴りこむ。
プレースキッカーとしても一流で、FKの精度は非常に高く、バッジョ自身が最も尊敬する元ブラジル代表のジーコをして「バッジョのFKは見事という他ない、もし同じ時代にプレーしていたなら教えを乞うよ」と言わしめた。
ここ一番の勝負強さも持ち合わせており、代表、クラブのいずれもバッジョの存在を印象づける得点が多い。現役最終の2003-04シーズンには、センターフォワードタイプではないにもかかわらずセリエA通算200得点(史上5人目)を挙げるという偉業も達成した。
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